築30年のマンションは新耐震か

新耐震ってなに?

 

建物を建てるときに守らなければならない法律として
「建築基準法」という法律があります。

 

建築基準法では、建物の安全性等に関する様々な最低基準が定められて
いますが、その中に構造に関する基準があります。

 

1978年に起きた宮城県沖地震を機に、1981年(昭和56年)に
耐震基準が強化されました。

 

おおまかに言うと、震度6強〜7の地震が起きたときにも
「建物が倒壊しない」という事を目標に構造設計をすることが
定められています。

 

従って、1981年を境に、最低限確保されている耐震安全性が
変化したと言えます。

 

なお、1981年の法改正以前に建てられた建物は「既存不適格」と言って
現行法規に適合しないという扱いにはなりますが、現に建っている場合に
それをこわして建てかえることまでは義務付けられていません。

 

新耐震基準に基づいているかどうやって判断するの?

 

新耐震基準のもと建てられたマンションかどうかは、
その建物が確認申請を取得した時期を調べるしかありません。
参考記事⇒マンションを建てる際に必要な確認申請

 

では、築30年のマンションはどうでしょうか?

 

2013年現在であれば、築30年のマンションは1983年に竣工(建設完了)した計算になります。
ここで注意が必要なのは、新耐震基準に基づいているかどうかは
「建物が竣工した日ではなく確認申請を取得した日」で判断しないと
いけないということです。

 

つまり、ぎりぎり確認申請は旧法で通っていて、建物が完成したのが
1981年以降、という場合もあるので要注意なのです。

 

従って、築30年のマンションの場合「どちらもありうる」というのが答えです。

 

従って、自分で確かめる際には不動産会社に、
「このマンションが確認申請を受けた日がいつか?」
を教えてもらいましょう。

 

新耐震なら確実に安心か?

 

結論から書きますと、地震の際に「絶対安心」はあり得ません。
建築基準法で定められている建物の耐震基準というのは、あくまで
建物が構造的に壊れない(倒壊しない)ことを定めています。

 

でも実際に地震の際には、建物は原型をとどめていても、
内部の仕上げや家具等はバラバラ、ということは十分にあり得ます。

 

ですので、新耐震のマンションに住んでいるからといって
油断するのではなく、家具を固定したり、家の中の物が
倒れてこない場所を事前に確認しておくなどして、建物の内部で
大怪我をする可能性を減らすように準備しておきましょう。

 

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