非常用発電機はどこに給電しているのか
非常用発電機って?
非常用発電機とは、計画停電のように、発電所からの電気が建物に供給されなくなった時に、燃料を使って発電をする機械のことを言います。東日本大震災の時に、高層マンションのエレベーターが止まったり、廊下が真っ暗になってしまったりして、生活に支障が出てしまった方も多いと思います。
そのため、最近のマンションでは、「非常用発電機が設置されています。」ということをアピールポイントにしているケースが多いです。
ちなみに、非常用発電機は通常、軽油か重油を燃料として消費します。ですので、発電し続けられのは、燃料タンクの中の燃料が尽きるまで、ということになります。
通常は、数時間〜半日程度ですが、地下に大きな燃料タンクを積んでいるマンションでは、長ければ数日間分の燃料を備蓄しているケースもあります。
マンションのどこに電気を送るの?
実は、あまりきちんと知られていないように思うのですが、非常用発電機があるからといって、マンション中の全部の電気を生かすことができるわけではありません。もしそのような事をしたら、電気の消費量が多すぎて、燃料タンクがあっという間に空になってしまいます。
もし新築物件で、非常用発電機のあるマンションの購入を検討されている方がいらっしゃいましたら、ぜひパンフレットの説明を詳しく読んでみて下さい。
マンションによって異なりますが、非常用発電機から電気を送っていることが多い場所は下記のような場所です。
- 防災センター
- エレベーター(の一部)
- エントランスホールの照明
- 共用部の照明(の一部)
- 給水ポンプ
などだと思います。
ぎりぎり生活するのに必要な最低限の場所に給電するのが通常です。なるべく電気の消費量を少なくして、燃料を長持ちさせるほうが良いからです。住戸の中の照明やコンセントまで、全部発電機から給電できるようになっていることは稀だと思います。
ですので、防災の安全性を売りにしているマンションをご検討の際には、発電機からどこに給電しているかを具体的に確認することをおすすめします。パンフに載っていなかったら、不動産屋さんに聞いて教えてもらいましょう。
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